2号線キャノンボール（2号線24時間走破チャレンジ） 実走編前編
こんにちは！
さとるです！
今回は2号線キャノンボール（2号線24時間走破チャレンジ）の実走編について書いていきますよ！
長くなるので、前半後半に分けますが読んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします！
準備編はこちら！
今回の流れは以下の通りです！
①出走前夜～出走まで
②スタート～100km
③100km~200km
④200~266km 尾道まで
今回も長くなりますが、良ければよろしくお願いします！
①出走前夜～出走まで
11月20日 出走前日
この日は雨だった
準備は前日にほぼすべて終わらせていたので、
午前に研究室に行き、午後からはフェリーターミナルに向かうという予定だ
この日の雨は事前の予報で知っていたので、
Tommyさんにお願いして大阪南港のフェリーターミナルまで送っていただくことにしていた
そして、14時にTommyさんが迎えに来てくれた
緊張や不安が混じりつつも、荷物を積み込み、いざ大阪南港へ！
Tommyさんへの申し訳なさと2号線キャノボへの緊張で上手くしゃべれないまま、南港に到着笑
荷物を降ろして、手早く輪行を済ませる
そして、準備の後はTommyさんと最後の雑談笑
なんとなくずっと話していたかった笑
思い返すと、相当緊張していたなあ笑
しかし、船の時間が近づいたので、丁寧にお礼を告げて船へと向かった
(改めてTommyさん本当にありがとうございました！)
手続きと乗船はスムーズに進み、気づけば今回の寝床についていた
試しに寝転ぶと体がベットに吸い付く笑
今夜はよく寝られそうだ
その後は夕日を見て、
ごはんを食べて、お風呂を済ませる
最低限だけど、今回は楽しむ余裕がない笑
19時半にはベッドで寝られる状態になっていた
船が新門司港に到着するのは朝の5時半
朝ご飯をたべたり、下船の準備をしたいので
4時半には起きないといけないが、今から9時間もあるので焦らず目をつむり、体を休める
集中…集中…
うむ！寝れん！！
なんで着いたとき眠かったのに今眠くないんだ笑
緊張のせいな気もするので、自分が緊張する理由について考えてみる…
思いついた中で一番大きな要因はキャノンボール達成への強すぎる思いだった
キャノンボールの存在自体は三年前、自転車部に入った時に知った
当時は自分には全く出来る気がしないし、憧れはするけど、関係のない世界だと思っていた
でも、二年前の2018年10月24日、その考えを一変させる出来事があった。
それは…
「りっけいさんの7号線キャノンボール達成」
ブログはここから！
これは自分の中で凄まじい衝撃だった
キャノンボールに挑戦する前にりっけいさんから話を聞いたときは「自分が不可能だと感じていることを自分より速いわけじゃないりっけいさんに達成できるわけがない…無謀すぎないか…」と思い込んでいた
りっけいさん、あの時は本当にすいませんでした<m(__)m>
「小市民達はいつも挑戦者を笑う」
まさにその通りで、自分も小市民だった笑
達成の報告を聞いたときは本気で応援した分、嬉しかったし、今思えば「強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない」という言葉がとてもよくわかる出来事だった（肉体も強いけど…笑）
そして、りっけいさんの達成を喜ぶ反面どこか悔しさもあった
それは共にツーリングしてきたりっけいさんが自分には出来ないと感じていたことを達成し、どこか敵わない存在のように感じたからだろう
自分もいつか肩を並べることが出来るのだろうか…
正直できる気がしない…
でも、この出来事があってから
「自分も学生の間に
どこかの道でキャノンボールを達成する！」
という目標が出来た！
そして、今…そのチャンスが訪れている…
きっとこのチャンスは何度もあるものじゃない
体調、天気、機材、ルートすべてがそろっている
（風だけはダメだったけど…）
成功させたい…！
しかし、その思いが自分を苦しめ、緊張を作り出しているんだろう笑
いろいろな気持ちが入り混じるが、
どんなに考えても、意味はないので、
最終的には無心で羊を数えることにした笑
そして翌朝4時半…
船内放送で目が覚めた
結局深夜1時辺りまでかすかに意識はあったが、その後はよく眠れたらしい
一安心したところで朝食をとって身支度を済ませる
そして、新門司港に到着したので、下船！
自転車を組んで記念撮影！
頼むぞ！相棒！
「来た！」というよりは
「来てしまった…」感が否めないww
ここからは完走して家に着くまで油断は出来ない
とりあえず、みもすそ川公園に向けて移動する
気温は低いが、防寒準備はしてきたので問題なし！
漕ぎ始めると自分の調子のよさに驚く！笑
新調したホイールの効果と
1週間で疲労を完全に抜いてきたからだろう笑
これならやれるかも！と調子に乗りつつ、二号線の起点に到着！
「たけまささんはここから走ったのか～すごいな～」なんて思いつつ、一瞬ここからスタートにしようか悩んだが
、予定にないことをするのはやめようと踏みとどまった笑
その後は関門トンネルに到着したので淡々と歩く
現在時刻は6時40分
出発まであと20分しかないのでかなり急ぎめで歩いていると、見覚えのある方が…！
マナブさんだ！
前回のユルキャノボの際にも迎撃に来てくださった方だ！その節はありがとうございました。
そして、今回も来ていただけるとは非常にありがたい
雑談しつつ歩くと、関門トンネルの下関側へ着いた！
スタートまでの残り時間は10分ほどだが、写真を撮らなければスタートツイートも出来ないので慌てて撮影笑
バタバタしつつも午前6時58分にスタート地点にてスタンバイ笑
慌ててツイート文を打ち終わり、後一分これで始められ…
現在地共有忘れてたああああ笑
残り40秒…手が震える笑
リンクをコピペして、ツイートした瞬間に7時になった笑
慌ててガーミンのスタートを押し、出発！笑
マナブさんにお礼を言いつつ漕ぎ出した笑
「マナブさんありがとうございました！！」
さあ、ここからは長い旅の始まりだ！
楽しんでいくぞ！
②スタート～100km
さあ、いよいよ始まってしまった笑
日が出てきて、少しずつ暖かくなる
ペダルを回す足に力が入り過ぎないように回していくが、思いのほかスピードが乗る！
前半の266kmはグロス平均25km/h（グロス平均:休憩込み時速）で駆け抜けたいので、ペースは多少急ぎ目でちょうどよくなるはずだ！
20kmほど走ると道が開けてバイパスらしくなってきた！
風は予報の通りの向かい風だが、堺浜と比べればこんな風はかわいいものだ！
※画像はイメージです
「浪速のスピードマンは風と友達やねん！」
なんて心で叫びつつ軽快に飛ばす！笑（キャラ渋滞）
最初の二時間はペースをつかむことに使うと決めていたが、この感じは予想以上にいいペースで走れそうだ
ここで自分の中の悪魔が囁いてきて、自分会議が始まった笑
悪魔「もっと気持ちよく力を解放しようぜ！
せっかく自転車に乗ってるんだ！
今が楽しくなきゃ意味ないでしょ？」
アホなワイ「せやなあ…なんか調子もええみたいやし、
行けるかもしれんけどさすがになあ」
冷静な自分「こんな序盤で足使ってどうすんの！
ここでマージン作れても後半バテるぞ！」
悪魔「おいおい！ペース抑えて走ってて楽しいか！
圧倒的なマージンを作れば、完走も近づくしプレッシャーからも解放されるぞ…」
アホなワイ「うーん、確かに楽しく走りたいし、早く完走確定圏内まで行きたいな！！
ほなペース上げます！ｽｲｰ」
冷静な自分「だめだ、こいつら…
言っても止まらないので、せめて足の疲労を減らせるよう効率のいいペダリングやフォームを意識しよう…」
リスクのある結論になったが、
成功すればメリットは多いはずだ！（アホ）
というわけでプランは決まったので、どんどんと進んでいく！
エネルギー切れにならないように30分に一回は何かしらの補給を口に放り込む！
意識をしてないと、食物補給や水分補給が疎かになってすぐにバテてしまう
オラオラ！
ゼエゼエ！
3時間経過で尿意が来たが、水はまだ残っているので我慢する
こういうファストライドでは止まる回数を極力減らしたいので、一回のコンビニ休憩で
・トイレ
・水、補給食の補給
・荷物整理
等をまとめてこなすことで、止まる回数や時間を短縮できる
とはいえ、我慢しすぎるのもよくないので、水を早めに飲み切って、距離が100kmを超えたところでコンビニへ
止まりはするが、まだ休憩するつもりはない！
なので、入退店タイムアタックだ！
たまたま良い画像を見つけたので引用させてもらう
このルートでトイレを済ませ、水とゼリーを回収してキャッシュレス決済で会計して、レシートを断ってお礼を言って退店！
（お礼を言うのは大事笑）
出た後は、水をボトルへ、ポケットを整理して、ごみ捨てを行う！
なんだかんだで5分少々で準備が完了した！
すぐにバイクに飛び乗り、先へ急ぐ！
まだ体も気持ちも余裕だ！
3時間40分で105km
グロス平均速度に直すと、28.6km/h
正直、多少の登りや向かい風込みでここまでペースを維持できるとは思っていなかったので気持ちに余裕が出来た！
必ず達成してやるぞ！
③100km~200km
再び漕ぎ始めたが、一回のルートミスで自動車道に入りかけた…
幸いなことに
・交通量が少なかった
・入る前に歩道で離脱できた
ため、事なきを得たが復帰するのに5分ほど時間を使ってしまった
時間的には気にするほどでもないが、こういう小さな綻びは精神を蝕んでいく
とはいえ、まだ足も余裕があるので先ほどまでのペースで刻めれば十分…と思っていた矢先
向かい風＆登りの緩斜面
先ほどまでと同じ感覚で踏んでも全くスピードが乗らない…
ペースを維持するために頑張るが、踏んでも25km/h程度だ
こういう時は…
無理をしない！
辛いライドの時ほど、忘れがちになるが状況が悪い時は攻めずに体力を温存する
多少マージンを失っても、ここは我慢して力をためる！
そうこうしてるうちに道は本格的な登りに入ってきた！
自分のペースで淡々と登る！
足の疲れはじわじわと来ているが、気持ちはまだまだ余裕だ！
それにここを超えれば山口県もほぼ終わりとなる！
以前走った時は山口県を超えるだけで夕方になっていたが、今回は12時30分頃には広島県入りできそうだ！
そうして山をかわして、岩国に到着
ここから広島をぬけるまでの50kmは比較的市街地の多い区間である
なので、ここからは車の挙動に注意しつつ、
信号で止まった際には補給やストレッチで体をほぐす！
と自分の出来ることは完璧にやれていたが、
ここで渋滞に遭遇
最初は市街地区間だけかと思っていたが、海岸線に入っても延々と車が連なっている…
最初は車の後ろで待っていたが、途中からやむなく歩道で低速で進むことに作戦を変更
極力、こういうことはしたくないが、達成するためには仕方ない…
とはいえ、じわじわとマージンが削れていく
マージンを稼いでおいてよかったと思う反面、マイナスの部分でマージンが消化されるのは精神的に辛い…
できれば稼いだマージンはすべて休憩に充てたいw
なんてことを考えていたら、宮島のあたりを超えたところで渋滞が緩和してきた！
どうやら宮島が原因の渋滞だったらしい
自分も宮島には行ったことがないので、後ろ髪をひかれたが今回はパスするしかない笑
そもそも広島市にチャリで来るの三回目なのに一回も観光してないのおかしくね！（ブチギレ）
怒っても仕方ないので、切り替えて先を急ぐ笑
渋滞は緩和されたが、まだまだ市街地は続く
どこまでマージンを死守できるかで今後のプランニングは大きく変わるが、正直市街地でのペースダウンは自分ではどうすることも出来ない
マージンが残ることを信じて市街地を進んでいく
そして、広島市に到着
出発から7時間経過
距離は180km
グロス平均速度は25.7km/h
なんとか耐えている！
体は精神的にも肉体的にも少し疲れたが、希望が見えてきた！
そして、漕いでいると沿道から声をかけられた！
たけまささんだ！
たけまささん動画ありがとうございました！
思わず「ありがとうございます！」と叫ぶ！
たけまささんから「頑張って！！」と声が返ってきた！
本当は止まってお話したかったし、直接達成のおめでとうございます！を言いたかったが今は出来ない…！
気持ちは歯がゆいが、
たけまささんの熱のこもった「頑張って」が自分の心に再び火をつけた！！
マナブさんやたけまささんやTwitterなどで本気で応援してくれる方々に
笑顔で感謝を伝えられるように全力で走るんだ！
そして、市街地を抜けてルートは川沿いに入っていく
しかし、またしても向かい風…
信号は少ないのでペースを上げたいが、疲労のせいかペースが上げられない
辛いが、今は耐えるしかない…！
いくら好きで楽しいことをやっていても、
挑戦の中では、必ず楽しくない時間はやってくる
でも、「楽しくないからやめる！」のはもったいない！！
ここを超えれば何か新しい楽しい瞬間が来るかもしれない！
気を強く持って前に進む！
そうして耐え続けて、
200kmを超えたところでコンビニを見つけたので、
さすがに一回目の休憩
基本的なコンビニ時短術を抑えつつ、退店
今回は塩気が欲しくなったので、おにぎりを二個補給
しかし、胃腸が疲れているせいかツナマヨのマヨネーズが重く感じるw
梅おにぎりはおいしく食べられたので、次からはあっさり系のおにぎりを食べよう笑
追加の補給にはちくわとゼリーを投入
ちくわはカロリー効率は微妙だが、塩気とタンパク質が取れる
ゼリーは持ってきた補給が甘いものだらけで胃腸が疲れてきていたので、消化の負荷が少なそうなゼリーを追加購入した（味に飽きないように味変笑）
現在8時間経過で距離は202km
グロス平均速度は25.25km/h
なんとか理想のペースを死守出来ているが、体の疲労やこの後の登りを考えると理想のペースで266km地点の尾道まで走り切るのは難しそうだ…
休憩時間は約10分経過
気持ちは休みたいが、理想のペースを死守するために
自転車に乗って漕ぎ出した
ここから尾道までが今回のターニングポイントだ
④200~266km 尾道まで
はあはあ…
休憩から30分ほどしか漕いでいないが、足の疲労が半端じゃない
登りがあとどのくらい続くのか分からないが、このままのペースだと、この一時間で頑張っても20kmほどしか進めず理想のペースを追いかける形になってしまう
しかし、無理にペースを維持しようとすればこの後300kmを走り切れるかすら怪しくなってくる…
どうする…
もうペースを落としてしまうか
落としても残り15時間半で310kmなので、ギリギリ間に合うラインではある
そんな時、また頭に漫画のセリフが浮かんできた
そうだ、まだ何もしていない
8時間で200km走れるローディーなんて星の数ほどいる
自分は24時間で522km走りに来たんだ
ここで守りに入っているようじゃ、きっと達成できない！
ただ考えなしに体力を使うのは違う
流れを変える一手を打つんだ！
登りながら、考えを巡らせる
体力を使っても、それ以上におおきな恩恵が得られるチャンスは…
下りだ！
この登りをかわせば。ここからは下り基調のバイパスを通る
バイパスは自転車で走るのに安全な道ではないが、
路面は比較的きれいなはずなので、
車にだけ注意すればスピードを出せる区間！
流れを変えられるはずだ！
そして、登りを超えて西条バイパスに突入する！
現在時刻は15時半
幸い車は少ない！
乗るしかない！
このビッグウェーブに！（向かい風）
風はこの際関係ない！
とにかく今この瞬間、走ることに体力と集中力を注げ！
スピードが乗っている時は気持ちいいが、
同時に一瞬の判断ミスで死ぬ可能性もある
無事で帰ることはキャノンボールを達成すること以上に大事なことだ！
今日一番の集中力でバイパスを駆け抜ける！
走ることに集中していたせいか気づけば240kmほどまで来ていた
尾道まではあと26km
16時半を過ぎ、日が傾き始めた
経過時間は9時間35分、距離は240km、
グロス平均速度は25.0km/h
自分でも信じられないペースだ笑
その後は多少の渋滞と市街地でのロスはあったが、尾道に到着！
経過時間は10時間42分、距離は265km、
グロス平均速度は24.8km/h
疲れはあるが、これで精神的に余裕が出てきた！
本当にやれるかもしれない！！
出来ないと思っていたキャノンボールを達成が近づいてきて胸が高鳴る！
しかし、本当の試練はこれからだった…（お約束）
2号線キャノンボール（2号線24時間走破チャレンジ） 実走編後編に続く
ここまで読んでいただきありがとうございました！
近日中に後編もまとめるので合わせて読んでいただけると嬉しいです！
よろしくお願いします！
